僕がまだ小さい頃は、母親の実家に暮らしていました。
決して裕福な家ではなく、トイレは汲み取り、お風呂は五右衛門風呂、キッチンは土間といった昔ながらの民家でした。
こういった暮らしは、今からイメージすると酷く荒んでいるように見えるかもしれないですが、当時は家の中はいつも整理され、掃除され、澄んだ空気が流れていたのを今でも覚えています。
最近、母親にこのことを聞いたら、「確かにきれいだったね、玄関戸なんかはいつもピカピカに磨いていたよ。」って言ってました。
現代はロボットが掃除をし、食事は出来合いの物を買って、人が手間を掛けないで生活出来るようになりました。
いいような、悪いような。
手間を掛けたときに現れる魂みたいなものを、僕は知ってます。
僕の心を穏やかにしてくれます。
実家の澄んだ空気を思い出します。
セントテの理念は、
「丁寧に描き、丁寧につくり、丁寧に生きる。」
です。
理念がやっと出来ました。